【ダメ‼絶対‼】夫に教えておくべき妊娠中にNGな食べ物一覧
自分自身もそうだったんですけど、多くの夫(男性)は妊娠や出産・子育てに関する知識が足りてない人が多いと思うんですよ。
女性は自分自身の体の事ですし、特に初めての妊娠・出産の時は人に聞いたりネットや本で調べたりと、色々調べたりしますよね。
ところが男性の場合、妊娠や出産、例えばつわりについての症状とかを調べられる方って少ないんですよね。
妊娠している奥さんは産婦人科の先生や自分の母親に聞いたり自分で調べて当然知っているようなあたりまえの知識でも、夫は知らない事も。
すみません、世の中の男性代表とは言わないですけど謝っときます。ゴメンナサイm(_)m
というわけで、プレパパの貴方は自分の奥さんに怒られないために、今まさに妊娠中の貴方は無知な夫と余計な事で怒らなくても済むように、ぜひとも覚えてもらいたい、妊娠中の食べ物についてまとめてみました。
妊娠中はNGな食べ物
食中毒の原因となる食べ物を控え、食材を適切に調理すると言う事が鉄則です。
リステリア食中毒の主な原因となる食べ物
リステリア食中毒とはリステリア菌という細菌を原因とする食中毒です。
健康な成人では多量のリステリア菌を摂取しなければ大丈夫なのですが、妊娠中の方には気をつけてもらいたい細菌で厚生労働省でも注意喚起がなされています。
妊婦、高齢者や免疫機能が低下している方(抗がん剤治療中やHIVエイズの方など)は、少量のリステリアでも発症し、敗血症や髄膜炎など重篤な状態(リステリア症)になることがあり、海外では死亡例も確認されています。
特に、妊婦が感染すると、リステリアが胎盤や胎児へ感染し、流産や生まれた新生児に影響がでることがあります。
リステリア食中毒の主な原因食品例
- 馬刺し・鳥刺し・レバ刺し等の生肉
- 生ハムやユッケ・ローストビーフなど加熱が十分でない非加熱食肉製品
- 未殺菌乳、ナチュラルチーズなどの乳製品(加熱をせずに製造されるもの)
- スモークサーモンやたらこ・明太子などの魚介類加工品
- 肉や魚などのパテ
リステリア菌は4℃以下の低温や、12%の食塩濃度下でも増殖できると言う特徴を持っています。
このため、国内でも乳製品や肉・魚の加工食品からごく少量ではありますがリステリアが検出されているそうです。
塩分濃度の濃い生ハムなんか一見大丈夫と思われるかもしれませんが、冷蔵庫に保存している生ハムも保存中に少しづつリステリア菌が増殖する可能性があります。
一般的な細菌と同じく加熱すれば大丈夫ですので、生モノは摂取せず、きっちりと加熱してから食べるように心掛ければ大丈夫です。
意外と知らないチーズについてチーズ好きの方、結構いらっしゃいますよね。そういう僕も大好きなんですが、妊娠中の方はちょっと注意が必要です。
チーズには大きく分けると製造過程で加熱処理をする「プロセスチーズ」と加熱処理をしない「ナチュラルチーズ」に分類できます。ここまでお話するともうお分かりかと思いますが、加熱処理されていない「ナチュラルチーズ」はリステリア菌に感染する可能性があると言うことです。
逆に言えば、「ナチュラルチーズ」でも加熱すれば大丈夫。75℃で数分加熱すればリステリア菌は死滅するので調理時はしっかり加熱するようにしましょう。
ちなみに国内産の多くのメーカーはナチュラルチーズでも製造過程で加熱処理を行っているため比較的安全なのですが、海外産のチーズについては日本国内とは食品衛生の基準が異なるため避けられた方が無難かと思います。特に百貨店などで売られている高価なナチュラルチーズとかですね。(もちろん輸入チーズにも日本国内の検査基準はあるんですが)
あ、「クリームチーズ」は加熱処理されていますので、そのまま食べてもらっても大丈夫ですよ。
と、ここまでかなり不安にさせるような事を言っていますが、リステリア食中毒になる方は稀です。
ただし、重症化すると致死率が高く妊娠中の方は特に感染しやすい細菌であるため、厚生労働省でも注意喚起を行っているんです。
トキソプラズマに感染する可能性のある食べ物
トキソプラズマとは寄生虫の一種で、加熱処理の不十分な肉を食べる事で感染するほか、土や猫の糞からも経口感染する可能性があります。
ほとんどの場合母体は無症状なのですが、胎内感染により先天性トキソプラズマ症が発生する場合があるため注意が必要です。
ただし、すでにトキソプラズマについて免疫を持っている方は発症しませんのでご安心を。
なお、猫の糞からのトキソプラズマ感染については別の記事でまとめていますのでそちらをご覧ください。
トキソプラズマ感染の主な原因食品例
- 馬刺し・鳥刺し・レバ刺し等の生肉
- 生ハムやユッケ・ローストビーフなど加熱が十分でない非加熱食肉製品
- 肉や魚などのパテ
リステリア食中毒と同じく、基本的に生のお肉は食べないようにするのが基本です。
あえて一覧には記載しませんでしたが、生野菜のサラダが感染源となった事例があります。これは野菜がどうこうという話ではなく、野菜についていた土から感染したものと考えられます。
よって、野菜や果物を食べる際には十分に土を洗い流してから食べる必要があります。
その他食中毒を発症する可能性のある食べ物
リステリアやトキソプラズマ以外にも、ノロウイルスや病原性大腸菌O-157など気をつけるべき食中毒は多く存在します。
一般的に妊娠中は免疫力が低下し、食中毒にもなりやすくなっています。
つわりにより十分な食事がとれず栄養状態が悪かったり、慣れない妊娠生活でのストレス、ホルモンバランスが崩れているのも免疫力低下の原因の1つ。
普段では気にもしなかった食べ物でも、十分気を付ける必要があるんです。
その他食中毒を発症する可能性のある食品例
- 生卵(加熱すればOK)
- 魚や貝(二枚貝)の生食
生卵はサルモネラによる食中毒が危険です。流石に妊娠中は気をつけて食べるのを控えるであろう生卵ですが、特に気をつけたいのが半熟玉子や温泉卵。
シーザーサラダやパスタ等なにかと食べる機会の多い半熟玉子や温泉卵。一応加熱はしているのですが、「しっかり加熱しているか」と言われると不十分なんですよね。
ノロウイルスについては、二枚貝(特に生ガキ)からの感染が有名ですよね。温度的にはサルモネラ菌よりもさらに高い温度で加熱する必要があるため注意が必要です。
こちらも流石に食べないかとは思いますが、貝類の生食は本当に避けられる事を強くオススメします。
加熱については、内閣府 食品安全委員会のHPに詳しい資料がありますので一度目を通される事をオススメします!
サルモネラ属菌による食中毒
<対策>
肉・卵は充分に加熱(75℃以上、1分以上)する。卵の生食は新鮮なものに限る。低温保存は有効。
しかし、過信は禁物。二次汚染にも注意。
ノロウィルスによる食中毒
<対策>
二枚貝は中心部まで十分に加熱する(85℃~90℃ 90秒以上)。野菜等の生鮮食品は十分に洗浄する。手指を良く洗浄する。
感染者の便、嘔吐物に接触しない。
ちなみにノロウイルスに感染しても胎児には直接影響はありません。とは言うものの、下痢が酷くなると子宮の収縮を招き流産や早産になる可能性があります。
ただでさえ体力が低下している妊娠中。母体に悪影響があるのは間違いないので油断しないでくださいね。
妊娠中は摂取量気をつけたい食べ物
「妊娠中はNGな食べ物」については、女性ならほぼすべての人が、男性でも大体の人が知っている内容であるかとは思います。
しかし、意外と知られてないのがこれから紹介する栄養素の過剰摂取なんです。
ビタミンA(レチノール)を多く含む食材
え、ビタミンって体に必要な栄養素じゃないの!?って思われた方もきっといるはず。
ビタミンAは視覚や聴覚の機能維持、成長促進や皮膚の保持等人間にとって重要な役割を果たす成分の1つですが、過剰摂取すると赤ちゃんに先天性の異常が発生するリスクが高くなります。
βカロテンは体内でビタミンAに変換されて作用するので、βカロテンを多く含む食材の過剰摂取も注意が必要です。
特にレバーはビタミンAを豊富含む食材で大量に取り過ぎるのは問題です。
鉄分の摂取にレバーを食べる方もいるとは思いますが、くれぐれも過剰摂取にはご注意を。
ビタミンAを多く含む動物性食品(単位:μg/100g)
食品名 | レチノール当量 |
---|---|
鶏レバー(生) | 14,000 |
豚レバー(生) | 13,000 |
牛レバー(生) | 11,000 |
やつめうなぎ(生) | 8,200 |
ほたるいか(ゆで) | 1,900 |
うなぎ(かば焼) | 1,500 |
ぎんだら(生) | 1,100 |
あなご(生) | 500 |
さんま(焼き) | 13 |
鶏卵全卵(ゆで) | 140 |
プロセスチーズ | 260 |
普通牛乳 | 38 |
カロテンを多く含む植物性食品(単位:μg/100g)
食品名 | レチノール当量 |
---|---|
人参(根/皮むき/ゆで) | 720 |
ほうれんそう(葉/ゆで) | 450 |
春菊く(葉/ゆで) | 440 |
人参(ジュース/缶詰) | 370 |
西洋かぼちゃ(ゆで) | 330 |
小松菜(葉/ゆで) | 260 |
ブロッコリー(ゆで) | 64 |
トマト(生) | 45 |
スイートコーン(ゆで) | 4 |
メチル水銀を多く含む魚類
DHAやEPA・カルシウムなど人間に必要不可欠な栄養素を多く含むお魚。
最近ではサバがブームになったりとTVでも何かと目にする食材なんですが、一部の魚は摂取量に気を付けなくてはならない種類があるのをご存知ですか?
皆さんも学生時代に勉強したであろうメチル水銀の中毒症。実は魚類の体内には微量のメチル水銀が蓄積されているのです。
一般的には健康を害するほどのものではないのですが、一部の魚は比較的多くの水銀を含有している種類もありるのが事実。
そういった魚を多く摂取すると、胎内で赤ちゃんに良くない影響を与えてしまう可能性があるんです。
過剰に食べない方が良い魚類
■特に水銀含有量が多い魚類
- メバチマグロ
- クロマグロ
- メカジキ
- キンメダイ
- マッコウクジラ
- チチクジラ
- エッチュウバイガイ
■水銀含有量が多い魚類
- キダイ
- マカジキ
- ミナミマグロ
- クロムツ
- マッコウクジラ
- チチクジラ
- エッチュウバイガイ
刺身1人前/切身1切れ(約80g)に含まれる水銀量(タップで拡大します)
厚生労働省掲載の資料を一部抜粋して掲載しています。より詳しい資料については以下厚生労働省のHPよりご覧になって下さい。
出典:厚生労働省HP これからママになるあなたへ(パンフレット)より抜粋
通常人間は体内に取り込んだ水銀を徐々にではありますが体外に排出する事が出来ます。
でも、赤ちゃんは胎内で取りこんだ水銀を排出する事ができないので溜まる一方なんです。
お魚は健康的な体の維持のためには必要な食べ物。必要以上に警戒する必要はありませんが、ちょっとだけ気をつけて下さいね。
大豆製品(大豆イソフラボン)の過剰摂取
誤解の無いよう先にお伝えしておきます。
大豆製品(大豆イソブラボン)の摂取がNG・ダメと言うわけではなく、サプリやトクホによる大豆製品(大豆イソブラボン)の過剰摂取は好ましくなく、控えた方が良い
と言うことです。つまり、通常の食生活の範囲内なら何ら問題が無いということです。
最近のトクホブームも相まって様々な機能性表示食品や特定保健用食品が販売されている大豆製品。
豆腐や味噌・納豆に枝豆と日本人に馴染みの深い大豆製品ですが、厚生労働省や農林水産省は「特定保健用食品として大豆イソフラボンのみを通常の食生活に上乗せして摂取する場合の安全性」について注意を促しているんです。
妊婦(妊娠の可能性のある方を含む)、胎児、乳幼児及び小児については、十分なヒト試験のデータがなかったことから、動物試験の結果も考慮し、健康影響の可能性を推察しました。
[1] 妊婦(妊娠の可能性のある方を含む)、胎児について
妊娠動物を用いて、高濃度の大豆イソフラボンを投与した試験において、胎児の生殖機能への影響等を示唆する報告がありました。
また、大豆イソフラボンを含むフラボノイドには、トポイソメラーゼII阻害作用があります。さらに、妊婦(妊娠の可能性のある方を含む)が、大豆イソフラボンを追加摂取することに関する有益性を見出せないと考え、妊婦(妊娠の可能性のある方を含む)が、特定保健用食品として大豆イソフラボンを日常的な食生活に上乗せして摂取することは、推奨できない、としました。
なお、胎児は自らその摂取をコントロールできないため、妊婦(妊娠の可能性のある方を含む)を対象としております。
要約すると、「人間での報告例は無いけど大豆の過剰摂取は動物実験で悪影響があったみたいだから気をつけましょうね。」と言うことです。
内閣府の食品安全委員会食品では、1日の大豆イソフラボン摂取量の上限を70~75mgと定めています。でも、この値を超えたからといって直ちに健康被害が出るわけではないとの記述もあるんですよ。
妊娠中に限った話ではありませんが、食事は栄養バランスを考え、健康に良いからと言って特定の食品を過剰に摂取するのはNGと言うことです。
ヒ素(ひじき)の過剰摂取
ヒ素なんて誰が好んでたべるんだ!?って思われた方もいますよね。実際僕もそうだったんですけどね。
スーパーのお惣菜コーナーで見かける海草のひじき。実はひじきには微量のヒ素が含まれており、イギリスでは発がんのリスクが高まるとして国民に食べないよう勧告を出したと言う事例があります。
妊娠中に意識して取りたい食べ物:葉酸
食べ物というか、栄養素なんですけどね。
普段男性は特にお目にかかる事の無いであろう栄養素、葉酸。
知らない方は奥さんに聞いてみて下さい。きっと知っていますから。
葉酸は胎児の健康な発育に不可欠な栄養素で、厚生労働省も妊娠中及び妊娠の予定のある女性に摂取を推奨されています。
通常栄養バランスの良い食事を心がけていれば足りなくなる事は無いのですが、妊娠中は必要となる量が増加します。
特に妊娠初期~3ヶ月くらいまでは赤ちゃんの神経管閉鎖障害が発症しやすい時期で、意識して多めに葉酸を摂取する必要があります。
しかし、この時期は特につわりのきつい時期でもあり食品から多くの葉酸を摂取するのが難しい時期。
こういった事情から、サプリ等で摂取量を補う必要があるのです。
葉酸を多く含む食材
- レバー(鳥・豚・牛)
- うなぎ(きも)
- えだまめ
- モロヘイヤ
- ほうれん草
- モロヘイヤ
葉酸を摂取すべき時期は
実は葉酸には胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクを軽減するだけではなく、子宮内環境を整えて妊娠しやすくなる働きもあります。
こういった理由から、厚生労働省では妊娠前からの摂取を推奨しています。
神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に関する情報提供要領
1 摂取時期について先天異常の多くは妊娠直後から妊娠10週以前に発生しており、特に中枢神経系は妊娠7週未満に発生することが知られている。このため、多くの妊婦が妊娠して又は妊娠の疑いを持って産婦人科の外来に訪れてからの対応では遅いと考えられることから、多くの研究報告と諸外国の対応では、葉酸の摂取時期を少なくとも妊娠の1か月以上前から妊娠3か月までとしている。一方、妊娠が判明してからの摂取でも効果がみられたとする報告もある。
出典:【厚生労働省HP】神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の女性
等に対する葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推進について より抜粋
妊娠中はNG食べ物のまとめ
結構なボリュームになってしまいましたね。
ざくっとですが、妊娠中はNGな食べ物について、ポイントをまとめてみました。
- 食べ物は賞味期限内に食べる。古いものは無理して食べない。
- 魚介類、肉等の生食はNG。絶対ダメ。
- 食中毒を発症しやすい食べ物も避ける。
- マグロやキンメ・ヒジキやレバーと言った過剰摂取が好ましくない食べ物に注意。
ポイントさえ押さえれば、必要以上に警戒する必要はありません。
むしろつわりの時期は食べれない事も多く、何でもよいから食べれる物を…なんて事になりがちです。
大切な奥さんと赤ちゃんの為に、新米パパは必ず覚えていて下さいね。
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