飼い猫が突然の発情!?不安もあった僕が避妊手術を決めたワケ

2016年8月8日

この記事を書ている8月は、ちょうど猫の発情期がピークを迎える時期になります。

近くの野良ネコが夜中になると独特の鳴き声で大合唱…なんて事もあるかもしれないですね。

わが家のペンネも半年ほど前の1月末、生後9カ月目で初めての発情を迎えました。

 

正直、猫を飼い始める前までは「無理して避妊手術をしなくてもいいのでは?」という考えがありました。

  • かわいい猫に手術をさせるなんて…わざわざ痛い目に合わせなくてもずっと室内飼いだし問題ないのでは?
  • そもそもうちの猫は妊娠させる予定はない
  • 費用もかかるし、しなくていいなら無理して手術をさせたくない

こんな考えを持っている飼い主の方もいらっしゃるのでは?

初めは似たような考えを持っていた僕がどうして避妊手術をする決断をしたのか?わが家のペンネのケースをご紹介したいと思います。

 

※ペンネは雌猫なので、今回は「避妊手術」のお話です。雄猫の去勢手術には当てはまらない事がありますのでご注意ください。

発情はある日突然やってくる

うちのペンネは野良出身なので正確な誕生日はわからないのですが、恐らく9ヶ月くらいの時に初めての発情が始まりました。

時期的に妻の妊娠発覚とほぼ同じタイミングでの発情。僕個人としては大丈夫だったのですが、妻はまだお務めの身。

毎晩ミャーミャー言われたのでは母体にも悪影響がありそうですし、数日悩んだ結果お世話になっている獣医さんに相談しました。

猫の発情中の変化は?

猫によって個体差はあるようですが、わが家のペンネの変化としては以下のようなものでした。

何とも言えない鳴き声で鳴く

誰しも1度は聞いたことがあるであろう猫の発情中の鳴き声。

「にゃぁぁぁぁぉ~~~~~~~ん」みたいな鳴き声、聞いたことありますよね?

夜中に鳴きだすことが多く、いつご近所からクレームが来るかと心配する毎日。

鳴かないときは全く鳴かないんですが、一度スイッチが入るともう大変。

ペンネの場合数十分もすれば大体落ち着いてくれたのですが、またスイッチが入らないかとビクビクする日々でした。

急に僕になつくようになる

発情中ですが、僕にとって思いがけない展開が1つありまして…

なんと、普段あまりなつかなかったペンネが、妻より僕になついてくる!!

ほんと、発情開始前後でこれほど違うか!?ってくらい違いましたね。

妻になつかなくなった訳ではないですが、比率で言うと僕のところに寄ってくるのが多くなりました。

猫は尻尾の付け根あたりに性感帯があり、ポンポンすると喜びます。

今思えばこのポンポンをねだっていたんでしょうね。

頭を悩ますスプレー行為(マーキング行為)

雌猫の発情期の行動として、スプレー行為(マーキング行為)があります。

家具や壁におしっこをかけるという非常にやっかいな行為ですが、幸いにもわが家の家具がオシッコまみれになることはありませんでした。

猫が発情する時期・期間

発情して鳴くのは雌猫(※)だそうですが、家猫だと最短生後3カ月で発情してしまうそうです。生後3か月だと、人間年齢で…5歳くらい?

これは発情の時期と密接な関係があります。

※雄猫は雌猫の鳴き声を聞いて反応することにより鳴き声を発します

発情のピークと時期の関係

通常2~4月、もしくは6~8月あたりが時期的な発情のピーク。個体差によりますが年1回発情する猫もいれば、年2回の猫もいます。

例えば4月に生まれた子猫が6月~8月を迎えるのは生後3ヵ月~5ヶ月後。早ければ生後3ヵ月後に発情する可能性があるというわけですね。

大体12ヶ月以内には発情するそうで、そんなことを考えるとペンネも生後9ヶ月目に発情というのはいたって普通のようです。

猫が発情する期間は?

一番気になるであろう発情の期間ですが、大体2~3週間ほどが一般的。長い猫だと1カ月以上続く猫もいるとか。

さすがに1ヶ月間ずっと発情されっぱなしは大変ですので、飼い主にとっても猫にとっても早めの対策が必要です。

急に発情が!?なにか対策は出来ないの!?

ペンネが初めて発情の症状が出たのが夜の2時。

その日は我慢しましたが、2日目は妻が絶えられそうになかったのでネットを調べて見つけた対策を試してみました。

マタタビをあげてみる

猫にマタタビをあげると酔っぱらったようになりますが、この習性を利用し鳴くのを止めさせるという方法。

残念ながらわが家のペンネには効果なし。だって、ペンネはマタタビ自体効かないですし(笑)

マタタビが効く猫でも効果はあまり持続しませんし、マタタビのあげすぎは呼吸困難になる恐れがあります。

あくまでも一時的な対処療法ということですね。

猫をお風呂に入れる

つまり、毛を濡らせて毛づくろいをさせる。毛づくろいしている間は鳴けないよね?ということ。

猫は水が嫌いな子が多く、ペンネもお風呂は大嫌い。風呂場に入るだけで嫌がります。

シャワーすら浴びたこともないし、ストレスが大きすぎると考え止めておきました。

ペットホテルに預ける

確かに近所迷惑にもならないですし、飼い主の安眠を妨害することもありません。

しかし、飼い主としてその対応はどうなのか…と。

そもそもわが家には1日数千円するペットホテルに何日も預けるなんて余裕はありませんから!!

これも、どうしても預けなくてはならない理由がない限りはそもそ選択肢にすら入らないでしょう。

例えば「今は妊娠させたくないけど、そのうち妊娠させたい」といった理由があるなら別ですがね。

疑似交尾を行う

猫は交尾をした刺激により排卵する「交尾排卵動物」です。

交尾をすると発情が収まるのなら、疑似的に交尾させればいいじゃない?ってのがこの方法。

濡らした綿棒で陰部をツンツンすることにより、猫に交尾をしたと錯覚させ排卵を促すそうです。

藁にもすがる思いだった僕は、友人の獣医さんに質問してみました

KJ
ねね、疑似交尾って俺でもできるかな?

獣医さん
KJさんが猫の立場として、素人に大事なところいじられたい?

はい、無理です。ごめんなさい。

獣医のようになれてる人ならともかく、素人がやるのは猫の体を傷つける可能性もあり止めたほうがいいというのが先生の意見でした。

そもそもこれも対処療法ですし、毎年起こるであろう発情の度に素人が対処するのも無理があるかと。

そして避妊手術へ

獣医さんにも相談しましたが、

KJ
やっぱり避妊手術するのが一番確実かな?

獣医さん
避妊手術をすることは猫にとっても人にとってもメリットが多いので、私は避妊手術をすることをお勧めするよ。

とのアドバイスで、避妊手術を行うことになりました。

朝一番で動物病人に連れて行き、術後の経過がよくその日の夕方には無事帰宅。

さすがにビビりまくってましたね(笑)

ちなみに獣医さんに相談した内容は以下のような感じです。

発情中だけど、手術していいの?

「ダメなケースもあるけど、きちんと検査してから判断するから大丈夫!! 発情中の避妊手術も何回も経験してるしね。」

と、頼もしいお言葉。

動物病院によっては発情中は避妊手術を受け付けてくれないケースもあるので、事前に確認しましょう。

避妊手術の費用は?

ペンネの場合は40,000円ほどかかりました。これには避妊手術前の各種検査、化膿防止用のお薬、抜糸等が含まれた金額になります。

ネットで調べると、雌猫の避妊手術は2~30,000円が相場なんて情報もありますが、どれだけの処置をしてその金額なのかを確認されることをお勧めします。

※この値段は雌猫の避妊手術一式の費用になります。雄猫の去勢手術は相場的にももう少し安いのでご注意を。

術後に気をつけなければならない事

ペンネの避妊手術の傷跡一番気をつけなければならないのは猫が傷口をかきむしり糸がほどけてしまう事です。まさにこの写真みたいな感じですね(苦笑)

通常1週間~10日ほどで抜糸になるのですが、ちょっと気を抜くと自分で傷口を舐め、糸がほどけちゃいます。

通常避妊手術後はエリザベスカラー(エリマキトカゲみたいな、アレです)を装着します。

しかし、うちのペンネさんはエリザベスカラーとか服とか着せるとまともに歩けなくなっちゃうんですよね。

ご飯も食べにくそうなのでご飯のときだけは外してあげたのですが、一瞬の隙をついて舐められる事が多々…

獣医さんに写メを送り、大丈夫そうと言われたので一安心だったのですが、くれぐれも傷口を舐めさせないように注意して下さい。

僕がペンネの避妊手術を決めたワケ

色々ありますが、今回ペンネの避妊手術に踏み切ったのは以下のような理由からです

妊娠している妻の体調面を心配

妻の妊娠が発覚した時期であり、その時妻はまだ働いていました。

睡眠時間が削減されることとストレスによる母体の影響をまず懸念しました。

猫を譲っていただいたNPO法人との譲渡条件であった

ペンネを譲っていただいたNPO法人猫の幼稚園の運営方針なのですが

  • 私達は只やみくもに保護すればいいとは思っていません。地域の方の理解と協力を得られる様、餌場や排泄跡の清掃を徹底する事や、避妊去勢して一代限りの生を全うして貰う事は、とても重要な事だと考えています。
  • 地域猫の避妊が間に合わなかったり、心ない飼い主に捨てられてしまった仔猫達や、行政の処分を免れた猫達・人慣れしていて外で暮らすには危険な猫達は、出来る限り保護して里親探しに尽力したいと考えています。
  • 猫飼いさん達には完全室内飼育の徹底と、避妊去勢の大切さを是非知って頂きたいと願っています。

NPO法人 猫の幼稚園

 

と言うものがありました。

こちらの運営方針に賛同したのも、避妊手術を行った理由の一つです。

避妊手術により、一部の病気の発生を抑えることができる

これは獣医さんに言われたことですが、乳腺や子宮の病気の発生確率を抑えたり、防ぐことができるとのこと。

初めから妊娠させる気がないのなら、早めに避妊手術をしたほうがいいと勧められました。

近隣住民への配慮

わが家のペンネの場合だと深夜2時あたりに鳴くことが多く、数日ではりますが近隣の方にはご迷惑をかけたのでは…と思います。

一軒家に住んではいますが、夜中の猫の鳴き声はかなり抜ける音なんですよね。

近隣の野良ネコへの配慮

発情が始まって2日目のこと。ミーミー鳴くペンネの声に連れれて野良ネコが鳴くようになったんですよ。

近所に野良ネコが多い地域でもあり、このまま放置しておくのは問題があると判断しました。

最後に、猫の避妊手術がまだの方へ

猫にとって、避妊(去勢)はすることが幸せなのか?

僕の意見としては、「そんなの猫に聞いてもわからん」です。

 

縁あってわが家に来てくれたペンネにはつらい思いをさせたくありません。

一緒に過ごす僕らが苦痛では、またペンネが路頭に迷ってしまうかもしれません。

猫も飼い主もお互いストレスなく過ごせるような環境を創る。

その一環として、避妊(去勢)手術は必要なんだなと僕は感じています。

 

まだ発情を経験されていないあなた。早めに発情対策を考えられることを強くお勧めします。

猫も生理的な理由で発情しており、飼い主を苦しめようとしているわけではありません。

猫も飼い主も気兼ねなく生活できるよう、ぜひ早めにお医者さんに相談してください。

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